梅雨の時候の挨拶 手紙の書き方や文例をご紹介

電子メールやSNS、コミュニケーションアプリなど、連絡手段が豊富な昨今ですが、そんななか大切な方から手紙をもらうのは格別なものです。雨が多く滅入ってしまいそうな梅雨の時候の挨拶は、紫陽花の美しさや梅雨晴れのすがすがしさを手紙に書いて、この季節の良さを伝えるのもおすすめです。

イラスト:手紙を書いている祖母をのぞき込む高校生の孫。「つゆのみぎり……」と読み上げるが、祖母に「『ばいうのみぎり』と読むのよ」と教わる。

あらたまった時候の挨拶は?【漢語調】

6月上旬は「初夏の候」「入梅」など

その年や場所によって梅雨入りの時期には差がありますが、平年であれば6月上旬から中旬頃が梅雨入りする時期です。

6月5日ごろまで・・・「初夏の候」「薄暑の候」「万緑の候」
梅雨入りしたら・・・「入梅の候」「梅雨の候」

6月中旬は紫陽花や種まきの季節

梅雨本番を迎える中旬は雨が長く降る時期です。この頃に使われる挨拶をご紹介します。なお、二十四節季のひとつである芒種は、6月6日頃から6月21日頃の夏至までの期間のことで、こちらも時候の挨拶として用いられます。

6月中旬の挨拶・・・「芒種の候」「紫陽花の候」
雨が少ない梅雨・・・「空梅雨の候」
雨が続いて肌寒い梅雨・・・「梅雨寒の候」「長雨の候」
夏至までの時期・・・「短夜の候」

6月下旬の時候の挨拶

7月まで長引くことも珍しくない梅雨ですが、6月下旬になれば、手紙の上では夏の挨拶を使います。夏の到来を感じさせるさわやかな挨拶も多いです。

6月下旬・・・「向暑の候」「向夏の候」「梅雨晴れの候」
夏至の時期(6月21日頃~7月6日頃)・・・「夏至の候」「小夏の候」

上記で紹介した漢語調の挨拶は、「~の候」を「~の折」「~のみぎり」に置き換えて用いることもできます。

少しカジュアルな時候の挨拶は?【口語調】

6月上旬はさわやかな季節や梅雨入りの話題を

6月上旬は、梅雨入り前や梅雨入り後など、その時の状況にあった時候の挨拶を使ってみてはいかがでしょうか。

  • さわやかな初夏となりました。
  • あやめの便りも聞かれる頃となりました。
  • 入梅も間近となり不安定な空模様が続いております。
  • 今年も梅雨入りの季節を迎えました。

6月中旬は長雨や空梅雨、蒸し暑さなど状況に沿って

梅雨入りした後の空模様は、年によってさまざまです。雨の多い梅雨らしい気候や晴天が続く空梅雨、蒸し暑くて過ごしにくい気候など、状況に沿った挨拶を選びましょう。

  • 長雨が続きますが、お元気でお過ごしでしょうか。
  • 梅雨明けが待ち遠しく感じられる今日この頃でございます。
  • 今年は空梅雨だそうで、水不足が心配です。
  • いよいよ田植えの時期となりました。

6月下旬は梅雨明けを待つ様子や「梅雨明けかのような暑さ」を

6月下旬も変わらず雨が続く場合がありますが、夏至の話題や1年の半分が過ぎようとしていること、気温が日に日に高くなる様子などを書いてみるとよいでしょう。

  • 梅雨明けが待ち遠しいこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
  • 木々の緑の深みも増し、夏めいてまいりました。
  • 夏至を過ぎ、梅雨明けも近づく頃となりました。
  • 暑さが日ごとに増してまいりました、お変わりありませんか。

結びの挨拶は?

梅雨の天候に触れながら相手を気づかう言葉を

手紙の結びは、相手の健康を気づかうのが定番です。もしくは繁栄・活躍を祈る気持ちを綴ります。

  • 梅雨入り間近ですが、どうかお健やかに過ごされますように。
  • 梅雨寒の折、どうぞご自愛ください。
  • うっとうしい毎日が続きますが、気持ちだけはさわやかに過ごしましょう。
  • 夏に向け、ますますのご活躍を心よりお祈りいたしております。
  • 梅雨明けももう間もなくです。健やかな日々をどうぞお過ごしください。
  • 梅雨が明けたら、夏空の下でお目にかかれるのを心待ちにしております。
  • 日ごとに暑さも増しておりますが、我々もお互い元気に夏を迎えましょう。
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