法事後の食事マナーをわかりやすく解説。故人を偲ぶ心づかいを大切に

イラスト:大きな窓から美しい湖の風景が見える部屋で、法事後の会食をしている家族。「おばあちゃん、ここ好きだったよねぇ」「記念日はいつもここだったね」と故人の思い出話をしている。

法要の後に行われる食事会は、故人を偲ぶ気持ちを分かちあう大切なひとときです。この記事では、法事における食事会の意味や会場選び、挨拶・服装・席順・会話のマナーから、法要のお返しギフトなどの贈りものまで、法事の食事会で押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。

法事の後の食事、お斎(おとき)とは

法事の後に行われる食事会のことをお斎(おとき)といいます。僧侶や参列者に対する感謝の気持ちを伝えるために、施主によって設けられます。お斎は故人を偲びながら思い出を語りあう大切な時間です。

以前は精進料理が主流でしたが、近年では懐石料理や仕出し弁当など、より多彩な料理が提供されるようになってきました。会場も、自宅や葬儀会場、料亭やレストランなど、さまざまなスタイルで行われています。

「お斎」と「精進落とし」との違い

「精進落とし」とは、火葬や初七日法要の後に行われる会食のことを指し、「お清め」ということもあります。ただし、浄土真宗の場合は「精進落とし」とはいわず「お斎」と呼びます。

お斎は法事の後に行われる食事会を指すため、「精進落とし」もお斎の一種といえるでしょう。なお、神式の葬儀後の食事は「直会(なおらい)」といいます。

なぜ法事の後に食事があるの?

故人の供養につながるため

日本には古くから神道において「直会(なおらい)」という習慣があり、これは神前に供えたものを、神事後に神職や参列者でいただくことです。

一方、法事の後の食事は、参列者が食事をともにしながら、故人の思い出を語りあい偲ぶことにより、その方の供養になると考えられています。

食事をすることで故人への供養になるんだね

僧侶や参列者に感謝を伝える

法事の食事には、僧侶や参列者へ感謝の気持ちを表す目的もあります。都合をあわせて参列くださったことに対しての感謝を、料理や飲み物を振る舞うことで伝えます。

また、日頃なかなか会う機会の少ない親族同士が顔をあわせ、交流を深める場としての意味あいもあります。

法事における食事場所の例

自宅

故人が過ごした場所である自宅は、自然と故人への思いを深めやすい場所です。かつて主流だった自宅葬では、お通夜や葬儀の後にお膳を囲み、故人との思い出を語りあうのが一般的でした。

現在は小規模な家族葬が増えており、参列者が限られている場合などに、自宅で落ち着いて食事をするスタイルが選ばれることがあります。あらかじめ仕出し弁当などを手配しておけば、準備の手間を軽減し、ゆったりと語らいの時間を持つことができます。

法事会場[お寺・斎場・葬儀会館(セレモニーホール)など]

法事をお寺や斎場、葬儀会館(セレモニーホール)などで行う場合、敷地内に食事する施設が併設されていれば、法要後にそこでお斎に移ることができます。移動の手間が省けるため、参列者や遺族にとって負担が少ないのが大きなメリットです。

料理店

法要の後に、寺院や法要会場から移動して料理店で会食を行うことも一般的です。法事といえば近隣の日本料理店が主流でしたが、ホテル内のレストランや旅館の個室など選択肢は多様化しています。故人が好んでいた店や行きつけだった場所を選ぶのもよいでしょう。

料理店を利用する場合は、他の一般客と同じ空間になることもあるため、個室を予約か貸し切り予約がおすすめです。ただし、滞在時間が決められていることもあるため、事前の確認が大切です。

また、会場が離れている場合は移動手段の確保も必要です。徒歩圏内でなければ、タクシーや送迎バスを手配しておくと安心です。

場所は、参加する人の人数とか、利便性、予算とかも考えて決めるとよさそうだね

法事の食事で押さえておきたいマナー

施主や喪主の挨拶は短めに

法事の食事の前後で、施主や喪主が挨拶をします。開始時には、法要に参列くださったお礼や、故人を偲びながら食事をしていただきたいという気持ちを簡潔に伝えます。お料理が冷めないよう、3分以内を目安に手短にまとめるのが理想です。

食事が終わったら、あらためて参列への感謝を述べ、会の締めくくりとします。その後は、喪主による参列者のお見送りをもって終了となります。

施主と喪主の違い

喪主とは、遺族を代表して葬儀を執り行う人のこと。喪主を務める人は誰かについては法的な定めはなく、一般的には血縁者が務めます。

施主とは葬儀において、費用を負担する人のことをいいます。つまり、葬儀社とのやり取りや葬儀の内容を決定するのは喪主、費用に関する確認や契約、支払いは施主の役割です。そのような区別はあるものの、多くの場合は喪主と施主は兼任されます。

参加者の服装

法事の食事に参加する服装は、初七日から一周忌までは喪服か喪服に準ずる服装です。三回忌以降は「平服でお越し下さい」と案内されることもありますが、カジュアルすぎる服装は避けましょう。

お手伝いをする場合は、黒に近い色味の上着を用意しておき、食事前に着替えておくとよいでしょう。

参列者の服装:男性

初七日から一周忌まで

喪服・略礼服(黒やダークグレーのスーツ。黒のネクタイ・白のワイシャツ・黒の靴下・黒の靴)

三回忌以降

ダークスーツ(黒やグレー、濃紺のスーツ。黒のネクタイ・白のワイシャツ・黒の靴下・黒の靴)

参列者の服装:女性

初七日から一周忌まで

喪服・略礼服(黒や濃紺、ダークグレーのワンピースやアンサンブル。黒のストッキング・黒の靴・ゴールドなど光る装飾のない黒のバッグ)

三回忌以降

ダークスーツ(黒や濃紺、グレーのワンピースやアンサンブル。黒のストッキング・黒の靴・ゴールドなど光る装飾のない黒のバッグ)

間違いやすい席順のマナー

法事の食事では、席順にも配慮が必要です。法要の種類によって異なるため、あらかじめ自身の座る位置を確認しておきましょう。

四十九日法要では、一番奥の上座(最上席)に僧侶が座り、その周囲に故人と縁の深かった方や年長の親族が続きます。施主や故人の家族は、末席に着くのが一般的です。一方、一周忌や三回忌などの法要では、施主が僧侶の隣に座ります。

食事の話題は故人との思い出を中心に

法事の食事では、故人にまつわる思い出や感謝の気持ちを話題にするのが適切です。軽い世間話は差し支えありませんが、故人と無関係な話題で盛り上がるのは控えましょう。

また、故人をけなすような話題や表現は避け、穏やかな雰囲気を大切にしましょう。

法事の際は引出物や香典返しの準備も忘れずに

法事後の食事は、故人を偲んで思い出を分かちあう大切な時間です。また、施主を務める際には、参列してくださった方々へ感謝を込めた「法事・法要引出物」「香典返し」の準備も欠かせません。

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