ひな祭りの行事食にはなにを食べる? それぞれの食べ物に込められた願いとは

行事食は旬の食べ物をいただくことが多く、栄養を取る、季節の風物詩を味わうという意味でも大切なものですが、ひな祭りは女の子の健やかな成長を願う意味が込められます。ひな祭りの行事食の意味が分かると、食べるのもさらに楽しくなりますね。

イラスト:ちらし寿司、ハマグリのお吸い物とともにテーブルに並べられた桃の花が入った白酒を見て「あ!のみものにお花はいってる!いいな〜」と言う赤い着物を着た小さな女の子。「あなたにはこっちよ」と桃ジュースを渡すお母さんと「白酒は大人になってからね〜。アルコールはいってるものね」とおばあちゃん。

ひな祭りの行事食とは?

春の訪れを表す「ひし餅、雛あられ」

上から桃色・白色・草色と三色の餅が重ねられたひし餅。ひし餅の色には、雪の下から植物の新芽が芽吹き、桃の花を咲かせる姿を表しているといわれます。桃色は「魔除け」、白色は「清浄、純潔」、草色は「健やかな成長」の意味があり、厄除けや女の子の健やかな成長を願う食べ物です。春の訪れを感じさせるカラーはひな祭りにぴったりです。

雛(ひな)あられは、ひな人形を持って外へ出かける風習に合わせて、ひし餅を野外でも食べられるようにしたのが由来とされています。関東では米粒状、関西では丸い粒状の雛あられがよく見られますが、どちらも色はひし餅と同じ三色が中心となっています。

夫婦和合の象徴「はまぐり」のお吸い物

はまぐりは、対の貝殻でなければぴったりと合わないために、夫婦和合(夫婦が仲むつまじくあること)の象徴とされています。ひな祭りでは、女の子が良い結婚相手と結ばれることを願って食べられますが、婚礼の縁起物としてもよく使われています。

縁起物がたくさん入った「ちらし寿司」

ひな祭り以外にもおめでたい日の料理として、よく食べられているのがちらし寿司です。先の見通しが良くなるれんこんや、腰が曲がるほどの長寿を象徴する海老、黄身と白身で金銀の財宝を表す錦糸卵など、縁起の良い食材がたくさん入っています。彩りが華やかなひな祭りの定番メニューです。

「白酒」は主役の女の子は飲めない!? 

白酒は焼酎やみりんにもち米、麹(こうじ)を加えて作られるお酒です。桃の節句に桃の花を浸したお酒を飲む慣習から、ひな祭りの飲み物として広まったとされています。厄除けや不老長寿の意味があり、大人の女性が飲むものとして江戸時代に定着したようです。白酒はアルコール度数5%ほどになり、法律上もリキュール類として扱われているので、未成年は飲むことができません。そのため、アルコールの含まれない甘酒を代わりに飲むことも多いようです。

行事食にこだわりすぎず、楽しいひな祭りを

ケーキや甘酒でも女の子の健やかな成長を願う気持ちは同じ

白酒に限らず、最近はひし餅の代わりに三色のケーキを用意したり、洋風のメニューにアレンジしたりするなど、ひな祭りの習慣にとらわれず、女の子たちが喜ぶ形でお祝いをする家庭も増えてきています。大切なのは女の子の健やかな成長を願う気持ちです。行事食を参考にしつつ、我が家オリジナルのひな祭りメニューを考えてみてはいかがでしょうか。

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