
ビジネスシーンでトラブルやミスが起きたとき、謝罪の気持ちを形にして伝える方法のひとつが「お詫びの品」です。言葉で誠意を尽くすことが何より大切ですが、状況によっては品物を添えることで、より丁寧な姿勢が伝わることもあります。本記事では、お詫びの品として定番とされる「菓子折り」を中心に、選び方や渡し方のマナー、相場について解説します。
お詫びの品は「菓子折り」が定番
「菓子折り」がお詫びに選ばれる理由
菓子折りとは外箱に入った進物用のお菓子全般を指します。もともとは、寿司(すし)や弁当、お菓子などの容器として、薄く削った木を折り曲げて作る「折り箱」が重宝されてきたことが由来とされます。
菓子折りはお詫びの際の持参品として適しているほか、お礼としての手土産、イベントの際の差し入れ、季節のごあいさつなど、幅広い用途で登場します。
お詫びの品に菓子折りが選ばれるのは、食べたらなくなる「消えもの」である点も大きなポイントです。後に残る品物をお贈りした場合、使うたび・見るたびに出来事を思い出させてしまう可能性がありますが、菓子折りであればその心配がありません。
お詫びの「菓子折り」の選び方
菓子折りを選ぶ際は、お詫びの品ならばシンプルで上品な印象のお菓子を選びたいところです。洋菓子でも和菓子でも構いませんが、流行りを意識したお菓子やカラフルなお菓子よりも、老舗の定番菓子の方が落ち着きがあり、ビジネスシーンに適しています。
お詫びの菓子折りを選ぶ際には、いつも以上にお相手の負担にならないように留意する必要があります。賞味期限が短い食品や生菓子はさけ、切りわけの必要がない個包装で、保管の手間をかけないように常温保存できるもの、かつ賞味期限が比較的長いものが安心です。
さらに、香りの強い食品や好みが分かれるもの、大きすぎるもの、重すぎるものも避けたほうが無難です。
また、お詫びは迅速さが大切とはいえ、お相手の近所の銘菓などを安易に選ぶと、とりあえず買ってきたような、間に合わせの印象を与えてしまうこともあるため注意が必要です。
渡し方・渡すタイミングにも心配りを
謝罪中はお詫びの品は見えないようにする
謝罪の場で、最初に菓子折りを差し出すのは控えましょう。品物を先に出してしまうと、贈り物で問題を帳消しにしようとしているように見え、不誠実な印象を与えかねません。
お詫びの最中は先方にお詫びの品が見えにくいように気をつけましょう。完全に隠すのは難しくても、目立つ場所に置かない・カバンで目隠しするなど、相手の目に入りにくくする気配りが大切です。
お渡しするのは、謝罪を受けていただいてから
お詫びの品は、謝罪を受け入れていただいたことが確認できたあとに渡します。「こちら、心ばかりのお詫びのしるしでございます」と一言添えて、丁寧にお渡ししましょう。贈る側で最も役職の高い人が、同じく相手側の最も役職の高い人に渡すのが基本です。
基本的には手提げ袋から出し、品物の正面を相手に向けて渡します。先方に持ち帰っていただく場合には、先方の手間を考慮して手提げ袋のままでも構いませんが「手提げ袋のままで失礼いたします」と添えるのがマナーです。
無理に受け取ってもらおうとしない
状況によっては、すぐに受け取ってもらえないこともあります。その場合、無理に渡すのはかえって失礼にあたるため、持ち帰る判断も必要です。相手の気持ちを最優先に考えましょう。
お詫びの品にのし紙は不要
お詫びの品には、のし紙はつけないのが一般的です。付けたい場合は、紅白の結び切りで、右上にのし飾り(のし紙の右上に付けることがある、お祝い向けの装飾のこと)がないのし紙を選び、表書きは「御詫び」「深謝」「陳謝」「粗品」などが用いられます。
お詫びの品の金額相場は?
お詫びの品の相場は3,000〜1万円程度で、3,000〜5,000円前後が中心です。金額が高すぎると「物で解決しようとしている」と受け取られたり、相手に気を遣わせたりすることがあります。一方で、安すぎても誠意が伝わりません。内容や関係性に応じて、参考となる前例がないか上司に確認しておくと安心です。
1万円程度が適切とされるのは、ビジネスシーンにおける重大な過失や、交通事故のように他人にケガなどを負わせてしまった場合だといわれていますので参考になさってください。
金額は高ければいいというものではないんだね
気持ちが伝わるお詫びの品を選ぶ
記念品のように飾るものや、宣伝のようなノベルティ感のある品は避けましょう。商品券なども選択肢のひとつですが、金額がはっきりわかるため生々しく感じられる場合もあります。
その点、カタログギフトは、相手が自分の好みで選べるため、関係性を問わず贈りやすい品です。また、迅速な対応が求められる場合には、すぐに手配できるデジタルギフトも有効です。いずれの場合も「相手を思う気持ち」が伝わることを最優先に選ぶことが、何より大切だといえるでしょう。
カタログギフト
カタログギフトは、先方との関係性を問わず贈りやすいお詫びの品です。受け取った方が自分の好みにあわせて品物を選べるため、お相手への配慮を感じさせるが行き届いたお詫びの品といえます。
和菓子・洋菓子のギフト
洋菓子でも和菓子などシンプルで上品な印象のお菓子を選びたいところです。老舗の定番菓子は落ち着きがあり、ビジネスシーンに適しています。
デジタルギフト
デジタルギフトは、とくに若い世代の方へ向けたお詫びの品として普及が進む選択肢です。誠意ある謝罪には迅速かつ丁寧な対応が欠かせませんが、デジタルギフトであれば、スピーディに用意できる点も大きなメリットといえるでしょう。
とくに、複数人に一斉送信でお詫びが必要な場合や、人数が多く個別配送が難しい場合には、受け取り手の負担も少なく、スムーズに気持ちを届けられるデジタルギフトがおすすめです。
また、日頃からメールやチャット、SNSなどでのやり取りが中心で、住所などの情報を把握していない相手へのお詫びであれば、デジタルギフトはより現実的でスマートな手段になります。
一方で、「お詫びの品がデジタルであること」にまだ抵抗を感じる方が一定数いるのも事実です。そのため、相手との関係性や状況を見極めながら、デジタルギフトが適しているのかどうかを判断することが大切です。
ケースに応じて適切な方法を選ぶことが、より丁寧なお詫びにつながります。
デジタルで贈れるオリジナルのカタログギフト
デジタルギフトのなかでも「ギフトリスト」は、贈り主があらかじめリストアップした複数の品の中から先方に好きなものを選んでもらえる仕組みで、先方の好みを反映しやすいのが特長です。カタログギフトと同様に、相手を最優先に考えた心配りが伝わるので、お詫びの品としても活用しやすいでしょう。
お詫びの気持ちを表すのに適した商品だけを集めてカタログギフトにできるのがポイントだね























