連名で包む香典、金額の相場、熨斗(のし)の書き方などマナーを解説

香典は基本的に1人ひとりで用意するものです。ただ、故人との関係が遠く通夜や葬儀には参列しないけれども、お悔やみの気持ちを届けたいといった時には、連名の香典を持った代表者だけが参列するというケースもよくあります。

イラスト:「御霊前/○○株式会社○○部一同」と書かれた結び切りの香典袋。「金参萬円」と書かれた内袋には吹き出しで「合計金額を書きます」個人名が書かれた別紙の左端を指差し「香典返しを辞退する場合は、その旨コメントを書きます」と、コンシェルジュ。

香典を連名で包む際の熨斗の書き方

上司や先輩後輩など、上下関係があるなら右に目上の人の名前を

香典を連名で包む場合、連名にする人の姓名を水引の結び目の下に並べて縦書きします。右から立場が上の順に書くようにしましょう。夫婦であれば、代表者のみ姓名を書き、パートナーは名前のみにするのが一般的です。

友人など上下関係にない場合は五十音順で右から

友人同士など、特に立場の上下がない間柄で連名にする場合は適当に並べてしまいがちです。しかし、受け取る側としては、上下関係があるかのように見えてしまう可能性もあります。万が一のことを考えて、五十音順に右から書くのが無難でしょう。

4名以上になる場合は「○○一同」とし、氏名を書いた紙を同封

香典袋の幅には限りがありますので、大人数の氏名が幅いっぱいに書き込まれていると見づらく、印象もあまりよくありません。全員の氏名を表書きするのは3名までがおすすめです。

4名以上になる場合は、「真ん中に代表者の姓名、すぐ左側に『○○(団体名・部署名など、全員でない場合は“有志”も付ける)一同』と書き添える」か、「右側に小さく○○(会社名・団体名)と書き、真ん中に『(部署名、有志など)一同』と書き添える」とします。さらに、別紙に個人名を書いて香典に入れると見た目の印象もスッキリしてわかりやすいでしょう。

連名で包む香典の金額相場やマナーは

通夜や葬儀に参列する場合は、連名にせず個別で

香典を連名で包むのは、葬儀や通夜に夫婦で参列する場合や、故人との関係が遠く代表者のみ参加する場合と考えておきましょう。

故人と親しくても諸事情により通夜や葬儀に参列できないという場合は、まず連名を申し出るのではなく、個別に香典を用意して参列する人へ託したり、後日改めて弔問しその際に渡したりする方法を考えます。もしくは、お悔やみの手紙を添えて現金書留で郵送する方法もあります。

連名でも基本は個人と同じ、少なめにするならお返しは辞退を

連名の香典であっても、ご遺族は人数分の香典返しを用意することになります。金額の目安は個人でお供えする場合と同じだと思っておきましょう。ただし、部署でまとめて人数が多い場合は、金額を少なめにし、その代わり香典返しを辞退するという方法もとれます。

合計額で端数が出てもOK、ただし偶数と4、9は避ける

連名の香典は合計した時の金額に端数が出てもよいとされています。ただし、奇数が重なってできるため“不幸が重なる”といわれる偶数や、死=4、苦=9を連想させるこれらの数字は避けるのがマナーです。

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